2009年6月24日水曜日

歌舞伎町

今朝,朝日新聞多摩地区版の「東京物語散歩」という欄で,佐々木譲の小説「真夜中の遠い彼方」が紹介されていました。何となく記事を読み進めていると,主人公の名が郷田で,歌舞伎町で小さなスナックを開いている.....この設定でピンと来ました。これって若松孝二監督の「われに撃つ用意あり」だ!映画は見たけれど,原作が何かまでは把握してなかった。佐々木譲の小説だったのか。というか,映画を見た当時は佐々木譲をあんまりよく認識してなかった。大学の学部生の頃だと思うからもう20年近く前ですね。主人公の郷田は原田芳雄,元全共闘という設定だったはず,そのほか,桃井かおりとか小倉一郎とか,西岡徳馬とか出ていましたね。さびれたスナックのマスターが実は...みたいな設定のハードボイルドアクションでした。ストーリーもアクションも良かったけれど,ラスト近くで,夜明けの寒々とした新宿の町並みが青みがかった映像で描かれていて印象的でした。なぜかそのショットをすごくよく覚えています。映画ってストーリーがあり,音楽があり,もちろん映像があり,セリフがあり,役者の演技があり,とまさに総合芸術と呼ぶにふさわしいものなんだけれど,印象的なショットが一つ決まると,自分の中では,他の要素を差し置いても,名画!って思えてしまいます。まぁ,実際に本当に名画であることが多いんだけれど,そんな基準ですごーく好きになった作品には,例えば,ロバート・アルトマンの「ザ・プレイヤー」,メル・ギブソンの「ブレイブハート」なんかがありますね。「アンダーグラウンド」もそうかな?でも,あれは確かにものすごい美しいワンショットがあるけれど,やっぱり総合技で優れている印象ですねぇ。興味のある人は,ぜひそれぞれの作品のどのショットのことを指しているか探してみてください(そんなヒマ人いるかな?)。ひさしぶりにいい映画が見たくなりました。今日は早く帰っかなぁ?

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