2011年12月26日月曜日

おつかれさん

先週の木曜・金曜の 2 日間,舞鶴で全国高専プロコンが開かれていた話は前回しましたね。

その結果ですが,本校から参加した競技部門 1 チーム,自由部門 2 チームのうち,専攻科生からなる自由部門チームの作品 

ALL LIGHTS! ―可視光通信による省電力照明システム― 
が,最優秀賞,文部科学大臣賞,情報処理学会若手奨励賞,The 3rd NAPROCK International Programming Contest Grand Prize,東芝ソリューション特別賞の 5 冠を達成しました。まぁ,最初の 3 つは最優秀賞をとれば自動的についてくるもの,国際プロコンは国内の最優秀チームが海外チームよりも上位ならばついてくるもので,この 4 賞は実は 2 年前にも獲得しています。それに今回は企業賞もつきました。話によれば,BCN ITジュニア賞も内定したとのこと。ありがたいことです。

一方で,もう一つの自由部門チーム,5 年生と 2 年生からなるチームの作品も,予選では全国のトップ 10 に入っていたわけで,当初の計画通り実装できて完成度が高かった点は審査委員からの評価も高かったように見えました。競技部門も 1 回戦で惜しくも僅差で準決勝進出を逃し,残念な思いをしましたが,まずまず健闘したと思います。

ただ,やっぱり結果よりも何よりも,ここに至るまでの過程と,この本選で得た経験というのは何にも代えがたいと思います。特に今回は正式メンバーやサポートメンバーで,1 年生や 2 年生という若い学生も参加していたので,大会の雰囲気とか他高専の優れた作品を見て,何かを感じ取り,刺激を受けてくれれば,必ず今後につながると思っています。来年以降のプロコン,加えて,Microsoft の Imagine Cup や情報オリンピックなど,他のコンテストにもつながっていくといいなぁ,と感じています。

一つ,注文をつけるならば,ウチの学生はマジメすぎるきらいがあるのかもしれません(まぁ,そうでない学生もたくさんいるけど…)。最優秀を取った専攻科生チームは作品やプレゼンの完成度もさることながら,見る者を惹きつけるちょっとした遊び心がありました。そういう遊びの部分は,一つ壁を突き抜けるために絶対必要なものだと思うんだよね。競技で上位に行ったチームのアルゴリズムにしたって,他の部門で評価が高かった作品だって,やっぱり,他にはない遊びの部分,トリッキーな部分が一つや二つはあったように思います。授業とか,課外活動のミーティングとかで,我々が半分冗談で,突飛なアイディアを出すと,学生の方が「さすがにそれは…」みたいな反応をすることもあるんだけど,それはそうじゃないわけよ。そういうときこそ,トリッキーで遊び心満載の自由なアイディアを出してほしい。そういう力を磨いてほしいと思うんだよね。

まぁ,今回は,僕は開発の過程や議論のときに十分サポートできていたとは言えないので,今さら,何を,と思うかもしれないけれど,やっぱり,逆にこっちがストップかけたくなるような,突飛な発想を学生には期待したいと思います。その後のことは,それから考えればいいんだからさ。

…と,いろいろ書きましたが,今回参加してくれた学生さんたちにはまずはお疲れさんと言いたいです。特にチームを引っ張ってくれた 5 年生はこれで最後だったりするので,本当にお疲れさまでした。下級生はまだチャンスがあるから,またチャレンジしてくださいね。

個人的には,次は競技で勝ちたいなぁ。やっぱ悔しいよなぁ。

一方,ボクの方は昨日から一足早く冬休みに入らせてもらっているんですが,まだいくつか仕事が残っています。今日も一つ片付けたけど,まだ終わらないものもあります。僕のアウトプットを待っている方,年内には片付けますので,今しばらくお待ちを。

あー,早く自分にもお疲れさんが言いたい。

2011年12月22日木曜日

名札コレクター

昨日から全国高専プログラミングコンテストで舞鶴に来ています。今回はウチの学校から3チーム。正式登録メンバーとサポートメンバー合わせて20人の学生が来ています。僕自身も大会の専門委員と出場チームの指導教員を兼ねていて,何と名札が 3 枚。


プロコン委員と競技部門指導教員と自由部門指導教員。これにあと,課題部門指導教員の名札があれば完全制覇だった(?)。

学生たちの成果の方は,競技部門が惜しくも準決勝進出を逃し,明日の敗者復活戦で逆転にチャレンジ。自由部門の2チームは今日,無事にプレゼンテーションを終え,明日のデモンストレーション審査に挑みます。明日の夕方には結果が出ます。

さてさて,どうなることやら。

2011年12月13日火曜日

ようやく

今日は映画の話。

昨年,僕がオーストラリアで見た最高の映画がある。
その名も "Animal Kingdom"。

実話に基づく犯罪映画だが,メルボルンで撮影されていたので,
現地での関心も高く,かつ作品としての評価も非常に高かった。
オーストラリアの映画賞 AFI Award で主要な 10 部門を独占したばかりでなく,
犯罪一家の祖母を演じたジャッキー・ウィーヴァーは
米国アカデミー賞で助演女優賞にノミネートされた。
(この辺は当時の僕のブログを参照のこと。)

単なるバイオレンスものと見過ごしてはいけない。
血の絆を描いた物語という意味では,オーストラリアが生んだ
現代の "Godfather" と言っても過言ではない。

ただ,日本ではほとんど紹介されていなかったし,
公開される気配もなかったので,DVD スルーか,下手すると
日本語版リリースすらなかったりして…なんて危惧もしかけていた。
ネットで「アニマル・キングダム」を検索しても,
フロリダのディズニー・ワールドか,伊豆の動物園しか出て来なかった。
ところが,見つけましたよ。映画館でチラシを!


東京では1月21日から日比谷でご覧いただけます。

悪いこと言いません。
ぜひご覧ください。
損はないよ。

ちなみに,チラシの裏を見ると,

クエンティン・タランティーノが年間ベスト3に選んだ

ってのが売り文句になってて,ちょっと苦笑い。
確かに,タラ好みのする作品だけど,
今でも日本だとこういう宣伝の方が効果あるんですかね?

2011年12月6日火曜日

国語

「日本語」と「英語」。どちらが得意かと言われれば,
たぶん,疑いなく母国語である「日本語」と答える。

しかし,教科としての「国語」と「英語」だとすると,
僕は疑いなく,「英語」と答える。

そう,言語としての「日本語」と教科としての「国語」は明確に違う。英語もしかり。

今朝の朝日新聞・文化面を見て,古傷が痛んだ。

大学入試に「小説」が出題されない傾向にあるという。
 国語の授業では定番だが,入試問題には出題されていないらしい。
国公立大学の 1 割がここ 5 年で小説を出題しなくなったとのこと。
私大に至ってはさらに顕著で,出題率がせいぜい 5% 程度らしい。

原因は採点の簡略化のため,選択式の問題が増え,
解釈の幅が広い小説は選択肢が作りづらいため,
問題に適さない傾向にあるとのこと。
「小説が読める人ほど,問題が解けない」なんてことまで言われている。

なるほど。

これを読んで,高校受験のときのことを思い出した。
僕が受験した頃の北海道の公立校入試は,
1 教科 60 点満点,5 教科で 300 点満点で学力試験が行なわれていた。
僕は入試の本番,「国語」で 38 点しか取れなかった。
合格ラインが 9 割程度と言われていたから,
単純計算で失点は 30 点以内が望ましい。
ところが国語だけで 22 点もロスしたのだから,ナントモ痛い。
自己採点して愕然としたもんだ…

しかも,この国語の試験,最初の「問題 1」 が全問不正解だったのだ。
個人的にもこんな経験初めてだった。
で,その問題が「詩」だった。
(27年も前の話なので記憶が定かでないが,確か,詩だったと思う。
記憶違いだったら,すみません。)

「詩」なんて,人によって解釈が違うから面白いんでしょ?
10 人いたら 10 人とも解釈違うこともあるでしょ?

というのが,27 年間の僕の持論(という名の負け惜しみ)だった。

小説だって同じこと。
詩だって映画だって,人によって,いろいろな解釈が
あるところが面白いとも言える。

詩が読める人ほど,間違ってしまったかもしれないもんね。
問題が解けないからって,詩が読めないってわけじゃないもんね。

えーーー…… (-_-;)

しかし,自分が試験の採点してて,
最初の問題全問不正解の学生なんかいたら,

コイツ,何モノ?

とか思うんだよなぁ。

やっぱ,負け惜しみかなぁ…

そそそ,あと,出題が減った原因が,「採点の簡略化」ってのが,
また何ともやるせないところではあるよね。

2011年12月4日日曜日

祝祭

しばらくぶりです。

いろいろ忙しかったり,なんだりで大変ごぶさたしとりました。

先週はずっと岩手に出張。SITA2011 で鴬宿温泉に行っておりました。SITA はもう 15 年近くずーっと出席していますが,去年は日本にいなかったんで,2 年ぶりの参戦。毎年温泉地で行なわれるわけだけど,やっぱり情報理論の世界の住人が一同に会するお祭りって感じがします。今年は毎日デューティがあって,いつもよりは忙しかったけれど,それでも 2 年ぶりのお祭りを楽しみました。岩手で開催できたってことも大きかったですね。「偉大なる」実行委員長の高田先生,お疲れ様でした。

せっかく東北まで行ったんで,東北のビールも楽しみました。盛岡では,ベアレンビールのバーを訪問。ピートを使ったエールだとか,特徴のあるところを満喫。下の写真は,アップルラガーをホットでもらったもの。寒かったんで,なかなか良かったです。


帰りには,ちょっと一関に寄り道して,「いわて蔵ビール」でおなじみ「世嬉の一酒造」を訪問しました。

さて,お祭りはこれだけではない。

週末は J リーグが最終節。J1 柏の優勝もすごかったが,何と言っても愛するコンサドーレ札幌の昇格 1 部昇格が決定した。こりゃ,お祭りでしょう。夜は自宅にて祝杯。あいにく,サッポロクラシックも北海道産の地ビールもストックがなかった(不覚…)ので,前日にいわて蔵で買ってきたオイスタースタウトをカキフライに合わせた。


冬の味覚で,北国の快挙を自宅にて小さく祝った。来年は何試合,スタジアムで見られるかなぁ?