2020年2月25日火曜日

マスク

ジム・キャリー主演の映画とは違う(古いな)。

もともとこの国ではマスクをした人が多い。
普段,マスクをする習慣がないし,だからといって何か大きな支障が出た記憶がないので,電車の中で座席に座った人のほとんどがマスクしてスマホいじってんの見たりすると,異様な光景に見える。

新型コロナウィルスの影響で,このマスク神話がさらに加速しているように思う。

正確な情報を確認してよく考えてみたらいい。

そもそも,一般的な不織布のマスクでは,ウィルスを含んだ唾液などの飛沫の侵入は防げるが,ウィルスそのものの侵入は防げない。自分にせきやくしゃみが出る症状があり,それを飛散させないようにするためにエチケットの一部としてマスクをするのは理解できるが,そもそもそんな症状があるんだったら外出しないほうがいい。

じゃ,マスク人口がこれだけ多い現状は何かと考えると,その全員にせきやくしゃみの症状があるとは考えにくいので(そうだとしたら,報道されている以上のパンデミックだ),僕が思うに,単に「なんとなく」だ。

なんとなく,マスクしてると安心だから。

アホか

ここまで無知な人が多いと呆れるのを通り越して腹が立ってくる。

今回の騒ぎで,大規模なイベントなどが軒並み中止となっているが,開催する場合でも主催者側はスク着用が義務付けられるケースが多いようだ。

事実,ウチの学校の入試でも試験監督には全員マスク着用が指示された。

ただ,これも科学的根拠は何もなく,言ってみれば単なるスタンドプレーだ。「私達は感染拡大を防ぐよう,配慮していますよ」という意志を示しているだけで,それ以上の効果は何もない。感染症を予防するのではなく,外部からの科学的根拠のないクレームを予防しているだけ。そもそも,入試で教員が全員マスク着用するなら,学生に対する普段の授業でもマスク着用が義務付けられるのが筋だが,それが指示されないということは,在校生はどうでもいいのか?というのが甚だ疑問だったりする。ま,そういう意味でも,入試という特別なケースを想定したスタンドプレー以外の何物でもない。

そう,単に外向きの体裁を保っているだけ。だけど,イベントの主催者としては仕方がない。だって,クレームつけられたら困るからさ。

そもそも,正確な知識も持たない,科学リテラシーの低いクレーマーがいなければ,そんな見かけだおしの対応をする必要もなくなる。

もともと,日本という国は他国に比べて科学リテラシーが低いと思っていたけれど,個人的には今回の騒ぎで,それが如実に露呈していると思うんだよね。

ホントに心配だったらガスマスクでも買えよ。とかいうと,ここの国民は本気でやりそうだから怖い。

マスクしたって,謎の怪人に変身できるわけじゃない。本当の病人だと思われるか,雰囲気だけで満足している頭の悪い人,と思われるだけ。

バカだと思われたくなければ,今すぐマスクを外して表に出よう。

ウィルスを防ぐためには,手を洗わずに食事をしたり目をこすったりするのをやめて,外出や食事の前後によく手洗いをすることだ。

考えたら,わかるだろ?


2020年2月16日日曜日

コロナ

僕は全国高専プログラミングコンテスト(以下,高専プロコン)の実行委員を引き受けている。もう12年近くも委員を続けていて,どうやったら足を洗えるのかわからない感じにもなっている,とよくこぼしていたりする。委員会の中でいくつか役割があるのだけれど,一番重要な任務は国際大会の開催についてだったりする。

高専プロコンは15年くらい前から海外の大学生チームを大会に呼んで,NAPROCK 国際プログラミングコンテストというのを開催してきた。

プロコンに参加した日本の高専チームは国際コンテストにも自動的にエントリーした形となり,国内のプロコンと同時に審査が行われる。国際プロコンでは海外チームと高専チームを交えて審査が行われるので,日本の高専チームの順位は変わらないが,そこに海外チームが加わる形になる。もちろん,海外チームの評価が高ければ高専プロコンの優勝チームでも国際大会では上位に入れないことも可能性としてはあるが,逆に高専チームの作品評価が高ければ,高専プロコンの上位チームが国際大会の上位入賞も全部持っていく,ということも十分にあるというわけ。

ただ,この形ではなく,本当に海外で英語を公用語として国際大会を開催したいよね,というのが関係者の悲願であり,数年前から準備を進めて,この3月にベトナムのハノイで国際大会を開催することを企画していた。日本からの参加チームは昨年の10月に都城で行われた高専プロコンの上位チーム。そこに同様に各国(基本,アジア)の代表チームが加わるという形で実施される予定だった。

そう,予定だった。

今日,大会の主催団体であるNAPROCKは,ハノイで予定していた第11回NAPROCK国際プログラミングコンテストを中止することを決定した。理由は,コロナウィルスの蔓延により,安全に大会を運営することが難しいから。公式なアナウンスは NAPROCK の公式ウェブサイトに掲載されている。実は,特に中国と国境を接するベトナム政府側が,感染者のいる国からの入国を制限し始めたということで,これが決定打になった形である。実際に入国ビザが発給されないケースもあった。

僕自身もここ2年くらい,実際に現地ハノイに行って関係者と打ち合わせや視察を繰り返していたし,大会準備も進めていたので,残念でならない。

ただ,来年3月に第12回大会を同じハノイで開催する計画も公表されているので,今度はそれに向けて準備を始めることになる。今回,開催にあたって諸準備をしてきているので,今度はゼロからの開始ではないから,順調に準備を進められればいいなぁと思っている。ということで,今年の10月に北海道の苫小牧市で開催される全国高専プロコンが,第12回国際大会の日本国内予選を兼ねるという位置づけになる。

ちなみに今回の第11回大会は中止ではなく,今回出場予定だったチームは,ある条件を満たせばすべて表彰することも公表されている。

個人的にはコロナウイルスによる肺炎っていうけど,単にちょっとたちの悪い風邪くらいの認識なんだけど,それでこういう結末になるとは思ってなかったねぇ。

ということで,3月中旬の僕の予定はポッカリ空きましたとさ。