2012年10月24日水曜日

病状

facebook ではいろいろ書いていたんだけれども,
自分の記録のためにも一応,残しておく。

3 週間くらい前から右手の指先がしびれている

最初に意識したのは小坊主の運動会の時だから 9 月 29 日。
その時は右足の親指も少ししびれていた。

ま,そのうち治るだろ,と思っていたり,
ちょうど風邪ひいて内科にかかったりしたので,その時に医者に聞いてみたりしたんだが,
いずれにせよ,

しばらく様子見ましょう

ってな感じだったので,言われるがまま,様子見てた。
足のしびれほとんどなくなり,右手の人差し指と親指の先端だけがしびれていた。

 プロコン出張で帰ってきてもまだしびれているので,
きちんと調べようと思い,先週の金曜日に近所の整形外科を受診。
レントゲン検査の結果,一応,頸椎症が怪しいとは思われるが,
足もしばらくしびれていたということは,頸椎だけが原因とも考えられず,
脳の可能性もあるというので,脳外科に紹介状を書いてくれた。

というわけで翌 10 月 20 日の土曜日に八王子市内の
脳神経外科を受診した。
医者の見解は

ほぼ100%頸椎でしょ。

とのこと。ただ,脳の可能性がないことを確実にするために,
検査はしておこうということで,採血をして,
脳と首と腰の MRI 検査をした。
 というわけで僕の MRI バージンは破られた。なんのこっちゃ。

で,検査の結果,
MRI の結果は完全に問題なし。
血液検査も特に問題なし。
しびれを抑えるために錠剤を 2 種類処方され,
2週間ほどこれで様子を見ることになった。
同時に最初に受診した整形外科に書状を書いてくれたので,
MRI の検査結果と手紙を持って,月曜日再び整形外科へ戻った。

脳の可能性は完全に否定されたわけで,
おそらく,最初に検査した時に若干怪しいと思われた部位が原因の
頸椎症だろうということで,
定期的に首を伸ばす感じの理学療法を受けることと,
自分でもできる肩甲骨周りを和らげる体操のレクチャーを受けた。

というわけで,現在に至る。

処方された薬が強烈に眠気を誘うもので,
ここ数日,いくら寝ても,日中眠くて仕方がない。
仕事の効率も落ちまくりでございます。

しばらく,お手柔らかにお願いいたします m(. .)m

見た目は子供でも,体は明らかに衰える方向に進んでいるのね。


2012年10月14日日曜日

秋祭り

この 2 日間,福岡県大牟田市の大牟田文化会館で,
全国高等専門学校第23回プログラミングコンテスト(高専プロコン)が開催されました。

 今年,ここでもひと騒動起こした Imagine Cup 2012 世界準優勝チーム Coccolo は,
思えば,昨年この大会で最優秀賞を受賞したところから,
お祭り騒ぎが始まっていたように思います。
あそこから世界仕様にソリューションをブローアップし,
英語でのプレゼン力を高めて,世界大会での結果につながったわけです。

そして,この秋,彼らは,最終日,閉会式前のミニ講演会に講師として招かれ,
この大会に凱旋してきました。


 講演のテーマは「プロコンから世界へ」。
日本の高専生が持つスキルは突き詰めれば世界に手が届く。
彼らの経験に基づいたメッセージは,
会場にいた全国の高専生や指導教員の方々,協賛企業の方々などへも
しっかりと伝わったのではないかと思います。


今日,会場にいた学生たちの中から,Coccolo が惜しくも届かなかった
世界の頂点に立つ面々が出て欲しいと思います。
その可能性は十分にある。
てっぺん」への第一歩をぜひ踏み出してほしいと思います。

さて,で,今大会の東京高専チームの活躍についても
書いておかなければなりませんね。
今大会,ウチのガッコからは,競技部門と課題部門それぞれ 1 チームずつが
本選(全国大会)に出場しました。

競技部門はステージ上に提示された大量のサイコロの個数を
デジカメなどで撮影した画像などを元に正確に推定しなさいというお題。
題して「数えなサイ」。
本校チームは惜しくも上位入賞はなりませんでしたが,
2年生と3年生の混成チームだったし,
来年以降,また闘志を燃やして挑戦してくれることに期待です。
僕も今年の前半はチームのサポートを十分にできなかったけれど,
競技部門はこのコンテストの「華」だと思っている一人として,
9年間遠ざかっている全国優勝をぜひ取り戻したい。
今年の僕の猛烈な反省点はここにあります。

一方,課題部門は見事,審査員が選ぶ特別賞と,
企業賞である富士通特別賞をダブル受賞しました。
ここ数年,東京高専は課題部門か自由部門で
賞を獲り続けているので,その伝統を守ってくれました。


彼らの開発したソリューションは「ComBo」という電子回覧板。
モノは電子媒体ですが,
SNS によるバーチャルなコミュニケーションが当たり前のこの時代に
あえて,「直接手渡す」ことの重要性に着目した点が
斬新であると高く評価されたようです。

 Coccolo の某リーダーも,

プレゼンうまいじゃん,もうちょっと手を入れるともっと良くなる

と語っていたこの素材,
このまま終わらせるのはもったいないなぁと思います。
 せっかくだから,もうちょっとやってみようよ,ね?ね??

いやいや,秋の祭も格別ですね。


2012年10月12日金曜日

情熱

今日はちょっと偉そうにわかったようなことを書かせてもらう。

8 月の終わりごろから,高専フォーラムであったり,
ウチのガッコの教育討論会であったり,
富山大学で行なわれた企画シンポジウムであったり,
そんなところで同僚やら,他の高専や大学の先生方やら,
その他,いろいろな方々と会話する中で思ったことがある。

何かというと,他でもない,
今の学生さんって,僕らの頃より大変だよなぁ
ということである。

特に学生諸君は誤解しないでいただきたいのだが,
これは学生たちのことを憐れんで甘やかすことを意図しているのではない。
むしろ逆で,以下では少し厳しい注文をしたいと思っている。

今は,国公私立を問わず,教育業界も競争の時代で,
教育の手法や効果について常に改善を要求され,
客観的な外部評価にもさらされている。
このことで我々教員に課せられるタスクも一昔前に比べて
はるかに増大している。

これは,我々も大いに反省すべきことなのであるが,
このことにより生じる負担は,本来我々が受け入れるべきなのであるが,
不本意ながら学生たちにも窮屈な思いをさせてしまっていると思う。
社会のシステムがいかに変わろうとも
学生が教育を受ける姿勢が変わるべきではなく,
学生たちにとっては学校が担うべき責任や負担を感じることなく,
のびのびと学問に勤しむことができて当たり前だろう。
ところが,現状は,学生にもそれなりに大変な思いをさせてしまっているわけであるから,
我々はそのことの重さを自覚しなければならないと思う。

ひょっとするとこのことも一因になっているのかもしれないのだが,
こんなデータがある。

日本の大学生は米国に大学生に比べて,
圧倒的に自宅学習の時間が少ない
そうである。
ある調査によれば,平日の自宅における学習時間は
トータルで 1 時間程度しかないそうである。
すなわち,宿題やレポートを除けば,学生たちはほとんど自宅学習をしていない。
また,大学や高専において留年率が高いことも,しばしば問題とされる。

このうち,留年率については,僕はあまり大きな問題とは思わない。
程度の問題もあるが,子供の数が減って,
学校へ入ってくる学生の学力が全体として低下する中で,
留年率が下がらないことは極めて自然な問題で,
ある意味,学校としての教育品質が保たれている証しであると思うからだ。
(もちろん留年する学生を減らすために
 我々が努力しなければならないことに変わりはない。)

それよりも問題とすべきは,学生の学習時間の低下である。
僕らが学生の時分も,振り返ってみれば,
そんなにガリガリやってたわけではないとは思うが,
さすがにもう少しくらい机に向かっていただろう。
この原因はどこにあるのだろうか?

さまざまな原因が考えられるが,一つの大きな原因は
学生たちの意欲,モチベーションの低下であろうと思う。
ウチの低学年の学生たちを見ていても,目の前の宿題や試験をクリアし,
単位を取ることに汲々としていて,その先が見えていないように思われる。
その先に大きな目標や夢がなく,あるいは見つけることができずに,
ひたすら単位消化ゲームを繰り返しているように見えるのだ。
もちろん,冒頭で述べた教育機関や社会のシステムの変化を
教員側が学生たちに負担させてしまっていることもあるのかもしれないが,
それにしても,勉強って本来,そんなにつまらないゲームではなかったはずだ。

伸びない学生,勉強しない学生ほど,こんな言い訳を言うことがある。

ゆとり世代だからさ…

先にも述べたが,社会がどのように変わろうとも
学生が学問に向かう姿勢は変わるべきではない。
時代がどう変容しようとも,学生一個人としてなすべきことは
今も昔もこれからの未来においても変わらないだろう。
このような言い訳は単なる甘えで,そんなたわ言を吐くヒマがあったら,
もっと前を,上を見ろと言いたい。

目の前のことに囚われるのではなく,自分の進む先に何があるのか,
それを見据えてほしいと思う。
自分が本当にかなえたいと思う,本気になれる夢や目標を見つけるのは
簡単なことではないかもしれない。
けれども,自分が情熱を傾けられるものが何なのか,
そんなことを考えながら生きてみるのも悪くないんじゃないだろうか?
夢や目標には天井がないし,いつも思いをはせていれば,
いつか何かがおぼろげながら見えてくるだろう。
そして,何かが見えてくれば,少し周りの世界も変わって見えるんじゃないだろうか?

時には外に出て,自分の姿を客観的に見てみることも効果的だろう。

この週末に開催される全国高専プログラミングコンテストのため,
僕は今日,福岡に降り立った。
明日以降,情熱を注ぐことができる何かを見つけた,
あるいは見つけつつある全国の学生たちに会うことができる。

青くさくてもヒリヒリしたような夢や情熱に出会えるだろうか?