2016年8月28日日曜日

続・かくも長き不在

去年の今頃,「かくも長き不在」と題された投稿をした。その時は,ここの投稿を2ヶ月近くサボった,という話だったのだが,今回は別の話。僕が物理的にいないっちゅうヤツです。

まぁ,毎年8月から9月は出張などが続いて日程調整が難しかったりするのだが,今年は特に酷い。8月17日以降,9月までの僕の足取りをまとめてみる。

8/17〜8/22: 出張(メルボルン大)
8/23: 出勤(小学生理科講座)
8/24〜8/27: 出張(北大・北海学園大)
8/28: 出勤(学校説明会)
8/29・8/30:休暇(休日出勤の振替など)
8/31〜9/2: 出勤
9/3〜9/10: 出張(ペンシルベニア州立大)
9/11: 休暇
9/12〜9/14: 出張(3年生の研修旅行で京都)
9/15: 都内出張
9/15〜9/17: International Beer Cup 2016 で審査
9/17〜9/19: ビアフェス横浜2016でボランティア
9/20〜9/23: 出張(北大)
9/24・9/25: 休暇
9/26: 出勤(後期授業開始)

という感じ。8/17から9/25までの40日間で出勤はたったの5日
出張で不在が25日。土日も含めたオフは5日
かなりのもんですね。

体調管理には気をつけないばならない。

業務連絡。
この間,僕のハンコが必要な場合は事前にメール等で連絡をください。
対応策を考えます。

ただね。この40日の間に自宅に泊まるのは15泊もあるよ。
ま,それが多いか少ないかは議論の分かれるところだが…

授業の準備も今のうちにしとかないと間に合わないな…

2016年8月27日土曜日

立場の相違

昨日も書いたが,今回の札幌出張の主たる目的は SCIS&ISIS 2016 という国際会議に出席することであった。

プログラムを見るとわかるのだが,この会議,オーガナイズド・セッションが36件一般セッションが12件。ということで,75%がオーガナイズド・セッション。僕が担当したのも自分で構成したオーガナイズド・セッションだった。

オーガナイズド・セッションというのは,オーガナイザがトピックを決めて,論文を募集し,ある程度オーガナイザの責任の下で論文の採択やセッションの構成を決定できるというもの。会議の主催者側からすると,ある程度参加者数や投稿論文数の見込みが立つので,運営上,いろいろと便利なことも多い。最近,オーガナイズド・セッションを採用する会議も増えているし,今回のようにオーガナイズド・セッション偏重のものも少なくない。

ただ,参加する側からすると必ずしもハッピーなことばかりではない

特に今回の僕の場合,会議のスコープからすると若干的を外しているんだが,分野外の人にも自分たちの分野の最新の動向などを紹介できるという意味も込めてオーガナイザを引き受けさせてもらった。だが,フタを開けてみると,いわゆる分野外の聴講者はあまりおらず,会場には関係者の方が多いという有様。必然的に質問なども少なく,自分からの情報発信はできたが,十分な議論ができて,多くの新しい知見を持ち帰る,という感じには残念ながらならなかった。

もちろん,そのこと自体は主催者側の問題じゃなく,参加者がもっといろんな話を聞きに行けよって話だし,僕自身も自分の関心から遠いセッションには足を向けなかったりするから,お互い様だったりする。

ちなみに前回記した僕らがやっているIWSDAというワークショップは常に1つのセッションしかないため,その場にいない ≒ サボっている,がほぼ成り立つ(微妙に等号とも言い切れないわけだが)。だから,それなりに密度の濃い議論ができるよね,というのがウリでもあるわけだ。ただ,会議の規模が大きくなったら,並列セッションを組むのは致し方ないし,会議の安定した運営のために参加者を集めようと思ったら,オーガナイズド・セッションを組むのは一つの解決法ではあるだろう。

なかなか難しいよね。

こういうのってどんな分野でも一緒ですよね。きっと。

2016年8月26日金曜日

視察

今,出張で札幌にいます。今月2度目の札幌です。ええ。

今回の主な目的は国際会議 SCIS&ISIS 2016 に出席すること。僕の出番は土曜日の午前中に僕が組んだオーガナイズドセッション「OS-23: Multimedia Revolution」があるので,その座長と,自分自身も発表するためです。

今回はもう一つ目的があって,そのために,昨日北大を訪れていくつか打合せをしてきました。


実は来年の9月に北大で国際会議を実施する計画を立てていて,その会場の視察と実際の会議運営に関する打合せを行ないました。この国際会議は,

信号設計とその通信への応用に関する国際ワークショップ
(International Workshop on Signal Design and Its Applications in Communications)

というものです。略称 IWSDA'17。2年に一度,奇数年に行なわれている会議で前回 IWSDA'15 はインドのバンガロール,その前 IWSDA'13 は東京で開催されており,来年が8回目になります。僕は前回,前々回ともプログラム委員長を務めていましたが,何の因果か,来年は実行委員長だそうですよ。他人事みたいですけど。

というわけで,視察してきました。会場候補は北大のフロンティア応用化学研究棟というところ。ここの2階にはノーベル賞受賞者の鈴木章先生を記念した鈴木章ホールがあります。が,僕らのワークショップは参加者が100人にいかないくらいの小さなものなので,ホールは借りず,1階のセミナー室を借りることにしました。


ちなみに1階でも鈴木先生のお顔は拝めます


利用料金も値上がりが予定されているとはいうものの,想定よりも安価で借りられるようだったし,空港や駅からのアクセスもいいし,会場としては良さげです。食事なども大学内の施設が利用出来そうなので,その辺りも確認したりできました。

これから予算立てたり,論文募集案内を作ったり,学会等への協賛依頼を行なったりといろいろ事務仕事が増えます。関係者のみなさんにはいろいろお手数をおかけすると思います。

ということで,この分野に関係の皆様には是非,来年札幌にお越しいただきたいと思っています。

来年の9月24日から28日まで,IWSDA'17 in Sapporo。是非カレンダーにご登録ください。
登録はココから↓



2016年8月25日木曜日

地域貢献

月曜日にオーストラリア出張から帰り,一昨日,火曜日は学校で小学生向けの科学講座を実施しました。

ウチのガッコは,小・中学生向けの公開講座コンテンツをウェブで公開(こちらを参照)している。地域の小学校や中学校,教育委員会などがメニューから講座内容を選択し,依頼に応じて実施するようなしくみになっている。学校としては地域貢献の一環でもある。

僕も「暗号のしくみを知ろう」という講座を提供していて,依頼があればできる限り実施するような感じになっているというわけ。

一昨日は,八王子市小学校科学教育センターの理科講座ということで,八王子市内の小学生100人弱が参加。4つのグループに分かれて,1時間ずつ4つの講座を順番に廻るというものだった。ということはこちらは同じ内容の講座を午前2回,午後2回の計4回やらなくちゃいけない。いやぁ,ハードだったねぇ。

そもそも,「暗号のしくみを知ろう」という講座は,もうかれこれ10年弱やっているものなのだが,紙筒を用いてひらがなベースでシーザー暗号ヴィジュネル式の暗号を作ったり解読したりする暗号器を作るというもの。それまで僕の所属する情報工学科では,コンピュータを使った実習とかプログラミングの演習などは実施してきたが,参加した子供が製作物をお土産として持って帰れないなどという話になって,無理くり作り上げたコンテンツだったりする。

いわゆる実用的な暗号ではなく,子供でも手で計算して作れるくらいのものを使っているし,紙工作で作って使い方をマスターすると計算の必要がなく暗号化ができるということで,それなりに評判がいいらしい。


普段は,休憩をはさんで2時間くらいのコースで,簡単な暗号の例を実体験した後,紙工作を行なって,自分で作った暗号器で暗号化と解読の方法をマスターした後,グループに分かれて伝言ゲーム的なことをやって遊んだりしている。

今回は55分間という短縮バージョンなので,内容を圧縮して実施した。工作と使い方のマスターに重点を置いて時間配分したけれど,子供によって作業のスピードにかなりの差があるので,なかなか難しかったね。それに1日4講座というのは子供にもかなりの負担だったみたいで,4回目の最後の講座はかなり集中力を欠いている子供もいたなぁ。まぁ,これは致し方なし。

終わった後に小学校の先生と話したところ,暗号みたいなコンテンツは子供にも人気があるし,パズル感覚で取り組めていいとのこと。実際,小学生向けの本なんかでも暗号が絡んだミステリーや冒険物があったりするもんね。それに実際に講座を実施すると,子供と一緒にやってきた先生方やお父さんなんかの食いつきがすごくいい。ということで,今は公開講座なら成人向けでもやりますよ,という宣伝をしている。あ,成人向けといっても内容は子供と同じですが(勘違いするなよ…

まぁ,評判がいいことは悪いことではないんだが,今回の講座を実施している間に,他の小学校から出前授業の依頼が入ってきたりした。うーむ,こっちとしてはかなり負担もかかるのよね。その上,紙筒も特注だったりするので,それなりに材料費がかかる。本当はラップの芯とかトイレットペーパーの芯とかを使うこともできるのだが,メーカーによって太さが均一じゃないので,使えないというデメリットもある。この辺を考慮して,今後は紙筒を使わない方式にできないかと,今,改良を試みている。

ちなみに,紙筒を使うと,エニグマなんかを復元できたりもするんだよね。全然小学生向けじゃないけど。成人向けコンテンツとして検討するか…(だから,勘違いするなよ!

だけどこれ,紙工作教材として製品化したら売れないかねぇ。講座はやりづらくなるけど。学校の経営上はどっちが得策なんだろ?ご検討ください > 校長,副校長各位


2016年8月18日木曜日

ひと夏の経験

今日から出張でメルボルンに来ている。
今年の3月以来5ヶ月ぶりの帰省。

今回のミッションは,ウチの学生2名がメルボルン大で4週間インターンシップを行なうので,その立ち上げに立ち会うことと,実習内容や研究内容の打合せ,住環境などの安全確認をすることだ。

ところが,学生2名はまだ来ていない
本当は2人は昨日の夜にこちらについているはずだったのだが,乗るはずだった飛行機が機材の関係で欠航になって代替便で一日遅れで今晩着くらしい。仕方がないので,今晩空港までお迎えに上がるつもり。

日本国内でのトラブルとはいえ,これから4週間の実習をスタートさせる上では,いい感じのイニシエーションを受けたのではないだろうか?こういうのが積み重なって経験値が高まる。多分,こちらに来てからもプチトラブルはいろいろあるだろうから,帰国した彼らが様々な意味でいい経験を積んでくれることを祈っている。

彼らの実習は,僕の共同研究者のところに滞在して,スペクトル拡散系列の生成とか,それらを使った電子透かしに関するライブラリを組み上げること。これができるとウチの研究室でもこちらの研究室でも新しい学生が来た時に,すぐに開発やシミュレーションを始めることができるようになる。2人がかりで丸々4週間かけるんだからそれなりのものができるよね?と軽いプレッシャーをかけたり…

というわけで,本当は今日,彼らのアパートへのチェックインに立ち会ったり,街の中を案内するつもりだったのだが,何もすることがなくなってしまった

仕方がないから,放浪しよう (^^)v

ウチの学校では,こういう風に,夏,学生たち(本科4年生と専攻科1年生)は企業や大学に実習に出かける。海外に行く学生は国内ではできないいろいろな経験を積むことだろう。ただ,アレだな。ウチの2人の学生たちは夏じゃなくて,厳密には「ひと冬の経験」だね。

僕のところには専攻科1年の学生が3人いて,2人がメルボルン,1人がフィンランドと全員が海外での実習に臨む。帰国後,彼らの珍道中を聞くのが今から楽しみだ。まだ,始まってもいないけど。


2016年8月15日月曜日

R.I.P.

今朝,悲しいニュースが舞い込んで来ました。
クラフトビアアソシエーション(日本地ビール協会)の小田良司会長が69歳で逝去いたしました

思えば,クラフトビールが日本で解禁になった1994年当時,学生だった僕はすでにビールに関心を持っていて,翌95年以降,学会だなんだで全国さまざまな土地に行っては,その土地の地ビールを楽しんでいたりしました。今世紀になった頃から,恵比寿で開催されていた協会主催のビアフェス東京なんかにお客さんとして参加していたし,ビアテイスターやビアジャッジなどという資格にも関心を持ちました。ただ,結構出費もかかるので,40代になったらジャッジ取得を目的としてテイスターの資格を取る,という約束をヨメとも交わしていたわけです。

で,40歳になった2008年,念願のビアテイスターの資格を取得し,この年の後半くらいから,ボランティアとしてビアフェスや協会が主催する審査会の手伝いなどもさせていただくようになりました。その後,ビアジャッジにも認定していただき,国内外の審査会で審査に加わらせていただくことができました(ジャッジ認定試験の直前,会長に「頑張ってください」と肩をつかまれたのはかなりのプレッシャーだったけど…)。最初に海外での審査を経験させていただいたのは,2012年のシンガポールでしたが,この時もきっかけは小田会長からの1本の電話でした。

そう,会長からの重要な連絡は多くの場合,携帯への電話でした。

そんな僕の人生が大きく舵を切ったのは,翌2013年の9月25日のことでした。出張で沖縄にいた僕の元に小田会長から1本のメールが入りました。その日は何故か電話ではなく,メールでした(だから日付まではっきりと記録が残っているというわけ)。メールにはこう書かれていました。

小嶋さん
お疲れさまです。

ビアテイスターセミナーの講師をしませんか??

短いメールでしたが,僕はすぐに返事をして,田村功先生が講師を務めるセミナーを二度ほど聞かせていただいた後,その年の12月21日に横浜でビアテイスターの講師を初めて務めさせていただきました。それ以降,都合の合う時は,東京または横浜で講師をさせていただいていますし,最近ではビアジャッジセミナーの講師まで担当させていただいています。

もちろん,僕の本当の仕事はビールとは一切関係がないし,セミナーの講師も仕事ではなく,実は自分にとってもある種のトレーニングだと思ってやらせていただいているところが大きいです。実際,毎回講師として参加している自分もそれなりに新しいことに気づいたり,自分の能力を確かめたりすることができます。ある意味,究極のOJTということもできると感じています。

僕の人生がこれだけ大きく変わったのも,僕にこれだけのチャンスを与えてくれたのもすべて小田会長の一言があったからです。そして小田会長のおかげでたくさんの人に出会えたし,その人のつながりがかけがえのない財産になっています。

あのメールだけではありません。小田会長から直接いただいた言葉,電話での長い会話,思い出すといろいろなことが脳裏に浮かびます。

最後にお会いしたのは,今年の4月,横浜で行なわれたAsia Beer Cup 2016(ABC2016)のバックヤードでのことでした。僕は審査委員長の一人として審査は行なわず,審査がスムーズに進むよう調整するなど,審査会場の裏に詰めていました。小田会長は闘病中で弱々しくは見えましたが,会場までお越しになり,我々とも言葉を交わしてくださいました。会長が僕のことを手招きで呼ぶので,近づいていくと,ABC2016のジャッジ紹介用のリーフレットを指差し,僕に話しかけました。

  会長:小嶋さん,ペン,あるか?
  ボク:これ,使ってください。
  会長:(少し書き込んでから)これな,ここんとこ,このままじゃまずいからな,
     次から直しといて。

と訂正の指示。そう,会長はいつでも真剣でした。日本のクラフトビールをどう支えていくか,どう変えていくか,いつも真剣だったのだと思います。その真剣さやまっすぐさが,時に衝突を生むこともあったと思いますが,そのまっすぐな思いが,今の日本のクラフトビールシーンを支える大きな原動力になったことを疑うことはできないと思います。しかし,それにしても,次回,9月に行なわれる審査会で上のように指示された訂正を活かす前に会長を失うことになろうとは,この時僕は微塵も思っていませんでした。

一人の人の存在が,我々の暮らしを大きく変えることがある。
そして一人の人の死が,我々の暮らしを大きく変えることもある。
それでも地球は回るし,時は過ぎ行く。僕らの生活は続いていく。
今日も明日も,日本中で,いや世界中で,多くの人が昨日までと同じようにクラフトビールを楽しむことだと思います。

残された僕らにできることは何か?僕らが向かうべきところはどこか?
大きな存在を失くしても,僕らがなすべきことは,これまでと同じように生活し,これまでと同じように仲間と力を合わせて,これまでと同じようになすべきことをなすことだと思っています。僕らには会長のおかげで出会えたたくさんの仲間がいるし,かけがえのない人と人とのネットワークがある

僕らは力を合わせて,小田会長が生きていたら続けていたであろうことを続けていこう。
時には僕ら自身のエッセンスも加えながら,一歩一歩前へ進んでいこう。

その先に,僕らを含む世界の人たちがクラフトビールを楽しむことができる世界があるはずだ。そこに向かって歩いていこう。

小田会長,会長が成し遂げたかったこと,目指したことには,我々が力を合わせてチャレンジしようと思います。じれったくて,ツッコミを入れたいとき,ダメ出しをしたいときは,いつもと同じように携帯に電話してください。

9月には横浜でInternational Beer Cup 2016が開催されます。日本中,世界中からブルワーやジャッジが集まります。物理的に小田会長の姿が見えなくても,我々はこれまでと同じように真剣にビールと向かい合い,さらなる国際交流を深めたいと思います。

日本の,アジアの,そして世界のクラフトビアシーンがさらなる発展を遂げることを祈って。

Here's to our memories of Mr. Ryouji Oda. 

献杯。

さて,今宵は何を呑もうか?


2016年8月12日金曜日

自己研鑽

昨日は,札幌のモルトヘッズビアジャッジング勉強会を行ないました。

僕がビアジャッジの資格を取る前とか,その前後あたりは,当時,洗足にあったブルーパブ・パンゲアで行なわれていた勉強会に参加させてもらっていました。こういう勉強会はもっと以前にも行なわれていたらしいのだけれども,パンゲアが閉店してからは,なかなか機会がなく,結局,僕が発起人のような形になってビアジャッジング勉強会東京として神楽坂のラ・カシェットをお借りして始めたのが一昨年の7月でした。

それから約2年,この間に東京・横浜で9回の勉強会を開催してきました。本当は毎月は厳しくても3か月に2回くらいのペースを目指していましたが,実際はその半分程度に留まっています。すみません。で,2年前から毎年,夏の僕の帰省に合わせて,札幌でも勉強会を実施しています。

この勉強会は,本来はジャッジの資格を持っている方々がジャッジングのスキルやテイスティングの感覚,実際の審査に即したディスカッションやコミュニケーションの能力を磨くことを目的にしています。ただ,場合によっては,これから資格取得を目指す方や,ビアバーや小売店・輸入業などでビール業界に関わっている方々,それに単にビールをもっと深く知りたいという方までターゲットを広げて開催することもあるというわけです。

昨日は,僕と店主の坂巻さんを含め,10名が参加。うちジャッジ資格保有者は3名でした。

ということで,普段のジャッジングスキル向上というのとは一味違い,テイスティングやジャッジングの方法から解説し,実際の審査会などにおける審査の様子を実体験してみる,というような内容になりました。

ちなみに,今回ジャッジしたビアスタイルと使用した銘柄は,以下の通り。
  1. ジャーマンスタイル・メルツェン(1銘柄)
    • ススキノビール・メルツェン
  2. ドルトムンダー/ヨーロピアンスタイル・エクスポート(2銘柄)
    • サッポロビール・ヱビスビール
    • ベアレン醸造所・クラシック
  3. アメリカンスタイル・インディア・ペールエール(2銘柄)
    • ノースアイランドビール・インディア・ペールエール
    • C.E. Shannon Centennial BIT-ter
  4. ロブスト・ポーター(3銘柄)
    • フラーズ・ロンドンポーター
    • ヤッホーブルーイング・東京ブラック
    • 網走ビール・監極の黒

よくご存知の方は気づくかもしれないけれど,実は今回用意したお題は結構,ハードルが高い。それに実はスタイル違いのものをわざと混ぜていたりもします。これは,もともと自分でも確かめたい銘柄や敢えてトレーニングしてみたいスタイルを選ぶこともあるからなんだけど,初心者の方には厳しいものもあったかもしれない。準備段階では,僕はどういう方が参加するか知らなかったからねぇ (^^;;;;

でも,終わった後皆さん,楽しかったと言っていただけて良かったと思います。

それと上の銘柄の中には見慣れないものが一つ含まれていると思うけれど,4月30日にクロード・シャノンの生誕100年を記念して仕込んだビール(詳しくはこちら)が手元に残っていたので,これを今回使ってみました。自分で仕込んだからある程度何が問題かもわかっていたけれど,参加者の皆さんからも素直な感想やコメントをいただけて,面白かったね。

さて,この勉強会は東京・横浜を中心にもう少し頻度を上げて(でも決して無理はせずに)続けていこうと思います。時にはブルワーの方をゲストに招いて実施することもあります。これまで城山ブルワリーの倉掛さんや,伊勢角屋麦酒の鈴木さんなどに参加していただきました。ジャッジの方,生産者の方,機会があれば是非ご参加ください。そして一般の方にもお声がけする場合は,本気の審査の現場を是非覗いていただければと思います。

さて,次はいつになるのかな?