2014年2月5日水曜日

自己流レシピ0002: レバーパテ

レバーパテ


これもまたワインやビールの最強のアテ。豚レバーでもできるが,鶏レバーの方がクセが少ない。

材料:
 鶏レバー: 300g
 玉ねぎ: 1/2個
 セロリ: 1/2本
 にんにく: 1かけ
 牛乳:50cc
 ローリエ: 2枚
 赤ワイン or 白ワイン or その他の洋酒: 30cc
 ヨーグルト: 大さじ1
 バター: 10g
 オリーブオイル: 適量
 塩コショウ: 適量
 ナツメグ: 適量
 コンソメ顆粒: 適量(キューブ1個を砕いても可。そのくらいの量。)

手順:
1. レバーは適当な大きさに切り(今回もキッチンばさみで処理),牛乳に30~60分ほど浸す。今回は牛乳を切らしていたので,ヨーグルトを水で薄めたものを使った。レバーにはハツ(心臓)が付いていることがあるが,これをパテに含めてもいいし,取り外して別途食してもいい。今回はハツだけ後で塩焼きにした。浸した後のレバーはさっと水洗いし,キッチンペーパーなどで水分を拭き取っておく。


2. 玉ねぎ,セロリ,にんにくをみじん切りに。どうせ後でフードプロセッサにかけるので,あらみじんで可。ちなみに,我が家のお姉がセロリの浅漬け大好きっ娘ちゃんなので,根元の方は使わず,葉も含めて先っちょに近い方半分を使用。別にどの部位でもかまわないと思う。


3. フライパンにオリーブオイルをあたためて,上でみじんぎりにした玉ねぎ,セロリ,にんにくを炒める。一気に投入して何の問題もない。


4. 気持ちしんなりしてきたら,レバーを投入し,表面の色が変わるまで炒める。


5. 赤ワイン,ローリエ,コンソメ,ナツメグを投入し,水気がなくなるまで炒め煮する。今回はコンソメはキューブを手で砕いて使用。ナツメグはオールスパイスでも代用可。ちなみに今回はスーパーで買った498円の赤ワイン(チリ産)を使用。白ワインを使うと,出来上がりがもっと薄い色になるのかな?やってないので,分からないけど。


6. ヨーグルト,バターを投入し,塩コショウで味を整える。冷えると塩味は強く感じるので塩加減に注意。なお,本当はヨーグルトではなく生クリームを使うらしいが,このためだけに生クリームを用意する気にはなれないし,牛乳だと水っぽくなりそうなので,ヨーグルトで代用。特に問題はない。

7. 粗熱が取れたら,ローリエを取り出してフードプロセッサへ投入し,滑らかにする。ちなみに今回はローリエを取り出すのを忘れてしまい,時々,口に固いものが残る出来になってしまった。大きな問題はないが,ほんの小さな問題あり。お忘れなきよう!


8. 容器に移して,冷蔵庫で冷やす。1~2日寝かせた方が美味いが,別に冷えれば作ったその日でも食べられる。


たぶん,数日保存可能(希望的観測)。酒のアテのみならず,鉄分補給に朝,パンに塗っても OK。



自己流レシピ0001: 豚のリエット

料理をするとき,ネットでクックパッドなんかのレシピを参考にすることがあるんだが,結局,手元にない材料があったりして何かで代用したり,そもそもいちいち検索したりするのがめんどくさかったりする。で,今更ながらに思いついたのだが(遅っ!),ココに書いとけばいいんだな。

というわけで,自己流クッキングレシピ第1弾。

豚のリエット


ワインにもビールにもよく合います。
本来は豚肉にラードなどを加えるらしいのだが,めんどくさいので脂が多いバラ肉などを使う。

材料:
 豚ばら肉(できればブロック,なければ細切れでも可): 200g
 玉ねぎ: 1/4個
 にんにく: 1かけ
 白ワイン or その他の洋酒: 100cc
 水:適量
 タイム: 適量
 ローリエ: 1枚
 塩コショウ: 適量
 オリーブオイル or サラダ油: 適量

手順:
1. 玉ねぎとニンニクをスライス。にんにくは今回は一片種の半分を使用。


2. 豚肉は適当な大きさに切る。今回はスーパーで売ってたステーキ用ばら肉とかいう1cm厚くらいのものを2~3cm角に切ってみた。洗い物がめんどいので,まな板は使わず,キッチンばさみで処理。切ったものには塩コショウをして,気持ち,もみこんでおく。


3. 圧力鍋にオリーブオイルとニンニクを投入し,香りが出るまで中~弱火で炒める。香りが出たら玉ねぎを投入し,炒める。


4. 玉ねぎがしんなりしたら,豚肉を投入し,引き続き炒める。


5. 豚肉の表面の色が変わったら,白ワイン,タイム,ローリエを入れる。今回はタイムは粉末を使用。白ワインは手元になかったので,前にいただいて持て余していた (^^; デンマークの蒸留酒 Aalborg Taffel Akvavit を水割りにして使用。これ 45%abv なので,ワインの代わりなもんで,3 倍に薄めた。


6. さらにひたひたになるくらいの水を加えてひと煮立ちさせる。


7. ひと煮立ちしたらアクをとる。アクもうまみのうち,と開き直った場合は省略しても害はない (^^;

8. 圧力鍋のふたをして,圧力2で30分加熱し,急冷。圧を下げてふたを取った状態がコレ。


9. ローリエを取り出して,煮汁以外をボウルに移し,フォークなどで潰す。煮汁は捨てずに鍋にて待機願う。フォークで潰すと肉の繊維が残った感じになるが,より滑らかに仕上げたいときは粗熱を取ってからフードプロセッサにかける。今回はめんどくさいのでフォークで潰した。


10. 煮汁の粗熱が取れたら,潰した肉に少しずつ加え,氷水を当てながら練る。煮汁を入れすぎるとゆるくなってしまうので,加減を見ながら適宜。氷水がはねて入らないようにも注意。脂が固まってある程度ポテッとしてくるまで続ける。


11. 保存容器に入れ,冷蔵庫で冷やし固めて出来上がり。今回は適当な容器がなかったのでパイレックスの小鉢にラップして対応。このへんの適当さが重要。



クラッカーやバゲットのスライスなどにのせてもいいし,野菜スティックなどにつけても美味。
冷蔵庫で数日間(てきとー)は保存がきくんじゃないかと思う(希望的観測)。


2014年1月11日土曜日

男は行く

井上陽水の『氷の世界』がリリースされて40年だそうだ。
今日は,その40年よりちょっと短い,とは言っても四半世紀,25年前のお話。

正確には26年前,1988年のこと。

この年の4月に僕は大学に入った。
大学入学とほぼ時を同じくして,僕は初めてのCDプレーヤーを手に入れた。
それまでは塩ビのいわゆるアナログ盤のお世話になっていたが,管理も大変だったし,劣化も避けられないので,ようやっと新しい音楽生活が始まったなぁ…と思っていた。

何枚かのディスクを買った(最初に買ったCDが何かはよく覚えていない )けれども,そうそうたくさんは買い揃えられるわけもなく,レンタルしてカセットテープにダビングして聞くことも多かった。

そんなある日,新札幌駅前のなじみの貸レコード屋で1枚のCDが目に止まった。

何に惹かれたのだろう?
見ている者を射抜くようなジャケ写か?あるいは一風変わったバンド名か?
僕は他の何枚かのディスクと一緒にその1枚もレジに運び,家に帰ったら,早速、プレーヤーにかけてみた。


頭をハンマーで割られるような衝撃が走った。

ボーカルのデカイ声。
鋭く響くギター。
強烈なリズムセクション。
そして,ある種文学的とも言える独特な言葉の数々。
ちょっとリベラルな匂いがしたところも僕の心を捉えたのかも知れない。

彼らこそ,その年の3月,すなわち,まさに僕が大学に入るちょっと前にEPICソニーからデビューした「エレファント カシマシ」なるバンドだった。


僕は瞬時に,このアルバムはレンタルで聞くべきものではない,所有すべき音であることを悟った。

徐々に埋まり始めた僕のCDラックに,貸レコード屋で僕の目を釘付けにした,彼らのあのこちらを射抜くような眼差しが並ぶことになるまでそう長くはかからなかった。

あれから25年。

今日,僕は,さいたまスーパーアリーナで行われた彼らの25周年ライヴを体験して来た。


彼らのライヴはこれまでも数多く見ているし,結婚してからはヨメとも日比谷の野音なんかによく通った(今日もヨメと一緒だった)。子供が生まれてからは,映画同様,ライヴに足を運ぶ機会もメッキリ減ったので,今日は数年ぶりに彼らのステージを楽しんだ。

しかも全37曲,4時間という圧巻のステージ。

デビュー当時から聞いてきた身としては,今ほど(てか,ぜんぜん)売れていなかった当時の曲をもっとたくさんやって欲しかったような気もしたが,それが彼らの25年のキャリアのうち,1/3 にも満たない部分であることを考えると,今日の構成は過去から現在まで程よくバランスのとれたものだったのかもしれない。僕の愛する4枚目のアルバム『生活』あたりの曲をガンガンやったら,それはそれで事件だろうし。

しかし,なんとも隔世の感がある。僕が彼らのライブを初めて見たのは,彼らとの出会いから数年後,野村ヤクルトが優勝した年の秋,札幌は琴似のライブハウス,ペニーレーンだった。当時は客も決して多くはなく,しかも全員着席,腕組みしたまま

みやもとぉ~!まじめにやれぇ~!!

なんつう,怒号が飛び交うライブ。ま,それも愛情だったわけだが…
それが今日はアリーナ14000人WOWOW で生中継と来たもんだ。

時代は変わる。

2時間半を超えたあたり,第2部の頭は,「今宵の月のように」「さらば青春」「昔の侍」と,当時のプロデューサーだった佐久間正英氏に捧げたかのようなシークエンスもあった。ちょうど,年末にNHKで放映された佐久間さんのドキュメンタリーを見ていたこともあり,ここは泣かずにはいられなかった。

事実,佐久間さんがいなければ,今の彼らはいなかったかもしれない。

この25年の間に音楽シーンは大きく変わった。

それでも,今日のステージを観れば,彼らの存在が現在の我が国のポピュラー音楽シーンにおいても ONE AND ONLY であることは明らかだ。それを再確認させてくれる,そのことを自問自答の末,結論付けさせてくれる,そんなステージだった。

これからも彼らは変わらず,このままやっていくんだろう。
僕も彼らをこれまでと変わらず,聴いていくんだろう。
そして,これからも僕自身も変わらず,自分の道を歩んでいくんだろう。

これからも,よろしく。

しかし,宮本よ,やっぱり『花男』は聴きたかったぞ。

宮本ぉ~!『花男』やってくれえぇ~!!!

↑しりあがり寿が挿絵を描いた詩集。今となっては貴重なお宝。

2014年1月4日土曜日

さんすう?

つん(ウチの小坊主)が冬休みの宿題をやっていて,
算数の宿題が簡単すぎてつまらない
とか抜かすので,
よ~し,じゃぁ,わかった。とうちゃんが難しい問題出してやる。
ということで,行列のかけ算を教えてみた。
まずは,行列とベクトルのかけ算。
整数の足し算とかけ算はできるから,アとイの計算方法を教えれば何とかなる。
ちなみに,ココ読んでる人が理系とは限らないので,念のため解説しておくと,を求めるためには,左側の行列の上の段 (1, 2) と右側の (5, 6) に注目して,1 と 5 をかけてその結果を,2 と 6 をかけたものに足す。つまり,
となる。同様にすると,イの方は,下の段の (3, 4)(5, 6) に注目して,イ = 39 となる。
ルールさえわかれば,次数を増やして
こんなのも計算できる。で,この辺に慣れてきたみたいなので,次は行列どうしのかけ算
を教えてみた。これは最初ルールがわからないけれど,右の行列を左側と右側の2つの部分に分ければ,
と  
の答えを左右に並べればいい。つまり答えは
となる。これができたら悪乗りして,こんなのも。
ただ,マイナスが入ってきてしまうから,マイナスついたら引き算にするんだよ,と教えてしまえば,
と答えは出せる。これ,2番目の行列が最初の行列の逆行列になっているので,かけると単位行列が出てくる例。調子よくできるようになってきたので,悪乗りして 2次のアダマール行列のかけ算をやらせてみた。アダマール行列ってのは,+1と-1だけからなる直交行列。というわけで
を出題。…すっと,これはできなかった模様。盲点は最後に -1 と -1 をかけなければならないこと。負の数どうしのかけ算は教えてなかった。あいたたた。

まぁ,今日やったのは単に行列のかけ算のルールを教えただけなんで,答えが負の数になったりしなければ,小学生でも十分解ける。ホントは行列の意味とか,線形変換とか,行列の対角化とか教えてみたい気もするけれど,それはさすがに無理だね。

上のお姉はこういうのに全然興味なさそうなのよねぇ (^^;


2014年1月1日水曜日

2013ボヤき大賞

新年あけましておめでとうございます。
本年もますますのご愛顧,よろしくお願いいたします。

さて,というわけで,新年第1弾は,昨年のここの投稿の中で印象的なものをふり返ってみたいと思います。

まずは,皆さんの閲覧数が多かったものを三つご紹介。
  1. 英語で話すということ(4/1)
  2. クレーム(4/17)
  3. 到達(3/18)
まず,一番ビューの多かった1. がものすごく意外。ガッコの方の関係者とビール関係者の両方にご覧いただいた効果でしょうかね?2. は共感してくれた方も多かったようですし,3. は,自分としても大きな区切りだったので,読んでいただけたのはありがたかったです。2. に関しては,その後,どうなったかという問い合わせもありましたが…ここに書くほど面白くなかったので割愛させていただきました (^^;

さてさて,上の三つは客観的なデータに基づいていますが,ここからは完全に独断でお送りします。

まずは,個人的に振り返っておきたいもの三点。
  1. 師曰く…(2/1)
  2. 時代は変わる(1/15)
  3. 急加速の呪縛(2/15)
1. はですね,新年にも振り返っておきたいポスト。学生へのメッセージとしても,自分の襟を正すにしても,読み返しておきたいところです。2. は大島渚監督が亡くなられたときに書いたもの。昨年も多くの方が鬼籍に入られました。最後は大瀧詠一氏の訃報まで入ってきましたね。亡くなられた原因も含めて大変驚きました。3. は,自分が授業を組み立てる上でも留意せねばならない話。情報理論もそうだけれども,昨年から担当した符号理論の授業も少し加速しすぎかな?という気もしているので,今年は少し再構成しなければ,と思ったりしています。

さて,まじめな話だけではなく,バカ話にも触れておきましょう。バカ話トップ3です。
  1. 落書き(12/4)
  2. つんのたん(5/18)
  3. タンゴはうまく踊れない(12/14)
1. と 2. はともかくとして,3. はバカ話ではなく,本格的なボヤきなわけですが,タイトルでちょっと遊んでみたんでね。少し苦し紛れだけれども…去年はバカ話が少なかったな。心に余裕がなかったんですかね?こんなことではいけないよね。

さて,じゃ,最後は2013年のボヤきトップ3を発表しましょう。
  1. The Kojima Identity(5/2)
  2. 初体験(11/23) 
  3. セキュリティホール (4/11)
1. は本当に驚いた。真相がわかるまで何度もホテルマンとメールのやり取りをしたもんなぁ。しかも英語でさぁ。さて,1. は実害はなかったわけだが,2. は5万円くらいの被害があったのよね。ま,不正利用された分は無事返金されたし,カード番号も変えたので一件落着とはなったわけだけれども…最後の 3. は小坊主に痛い目にあわされた件。iPad は半分子供のオモチャ化しているんで,4ケタのパスコードのままで機能制限する程度でほったらかしてあるんだが,自分の普段使いの iPod touch は勝手にいじられると怖いので,アルファベットのパスコードに変えた。なもんで画面がロックされるたびにめんどくさくてしょうがない。

というわけで,いみじくも上の3件は全部,セキュリティがらみでしたね。まぁ,カード番号の流出とかはどうにもらないわけだけれども,自ら防御することはもちろん,問題が発生した時に迅速に対処することも重要だなぁ,と実感しました。

さて,さっきも書いたけれども,去年は心にゆとりがなかったのか,全体にポストも少なかったし,バカ話も少なかったですね。今年は,その辺,も少し書けるといいなぁ,と思っています。

というわけで,本年もよろしくお願いいたします。

2013年12月29日日曜日

MOOCsの功罪

NHK Eテレで放映された番組
を見た。
MITやハーバード大などが先導して行ない,近頃東大も実践を始めた大規模オンライン公開講座 MOOCs (Massively Open Online Courses) に関するドキュメンタリー。世界のどこにいても,配信されるビデオ授業を受講でき,宿題やレポートを提出することで,修了証を得ることもできるというもの。マイケル・サンデルの白熱教室(僕は好きじゃないけど)なんかにも代表されるが,新しい教育の形として注目を集める一方,教育の現場では論争の的にもなっている。

実は,かなり批判的な目で番組を見ていたんだけど,見終わった後の印象はそんなに悪いもんじゃなかったし,見ながら自分の考えが改めて整理できたので,それについてちょっと書いてみる。少し長くなるかもしれないが,あしからず。

これまでにも,この問題について,ここでも書いてきたことがあると思うけれど,僕の考え方は一貫している。僕の立場は,
  1. 自分の授業がビデオで撮影されることはOK
  2. 撮影された授業がネットで配信されることもOK
  3. ただし,配信された授業のクオリティは保証しない
というものだ。 3. について誤解のないように言っておくと,ビデオ講義を適当に手抜きして作るとか,そういう低レベルの話では決してない。授業を録画したりビデオ素材として作成されたコンテンツは,所詮録画されたある一瞬を収録したものにすぎず,所詮,生の講義にはかなわないでしょう,というのが僕の考え。以前にも同じ例えをしたと思うけれど,音楽,特にジャズなんかに置き換えてみるとわかりやすい。CDやDVDに収録された音源は,収録時のミュージシャンの演奏を切り取ったものにすぎず,アドリブや客席との掛け合い,ミュージシャンの息遣いまでを肌で感じることができるライブ演奏とはそもそも別物なわけだ。

実は学校の授業だって同じ話。仮に僕の授業がビデオで配信されたとして,それはある日のある学生たちを前に行なった授業を再生したものに過ぎない。仮に同じ話を別なクラスでするにしても,出席している学生やその日の体調や気分,あるいはその日の天気やニュース,外から入ってくる騒音などによって,いろいろなアドリブが出てくるだろう。それらが混然一体となったものがその日の授業なわけで,その臨場感はその日その場にいた学生だけが享受できる特権なわけだ。僕らもその日その場にいた学生に向けて話しかけているわけだしね。人間の記憶ってのは,ある一方向からの入力信号だけではなく,さまざまな刺激があった方が定着する。そういう意味でも,授業だって,僕が話しているのを映像や音声として感じるだけではなく,それに伴うさまざまな刺激とともに受け取ることで,しっかりと理解でき,記憶としても定着するはずだ。

だから,僕は時々冗談で(てか半分本気だけど)授業のことをライブと呼ぶし,90分間それなりの覚悟をもって話をする。毎回,それなりの準備やイメトレもするし,90分が終わると,ホンットにヘトヘトに疲れる。だから,学生にもそれなりに真剣に授業を聴いてほしいわけよね。てめぇ,寝てんじゃねぇよ,ってわけ。

さて,一方のMOOCsだが,
  • 世界中のどこにいても,最高レベルの講義が受講できる 
  • 受講者からのフィードバックが授業改善にもつながる
  • 大学としてはPRの一環にもなる
というあたりが,一応のウリなんだろう。発展途上国だろうが,経済状況が悪かろうが,ネット環境さえあれば,誰にでも才能を発揮するチャンスが生まれる。

ただ,上で書いた僕の考えからすると,これまでできなかった教育を提供することや教育の新しいビジネスモデルを作ることはできても,結局,講義のレベルとしてはそれ以上にはならない。所詮,ライブ品質のクオリティを凌駕することはできない。これはメディアの特性上,どうにもならないことだと思うんだよね。

じゃ,僕はMOOCsに反対か,というとそういうわけでもない。ビデオで作成されたコンテンツはライブには及ばない,だけれど,テキスト代わりには十分になる。というか,単なる本ではなく,受講しているほかの受講生とやり取りができるという意味で,印刷物としてのテキスト以上の効果はあると思う。番組の中でもサンノゼ州立大の例で,授業前にビデオを見て予習することを課す,というのがあったが,そういう利用法は決して悪くない。ただそれを生の授業にどう活かすかは教員次第で,その意味で番組中のサンノゼの例が好例かどうかは微妙なところなんだけれども…教員や学生の負担軽減だけでなく,クオリティをどう高めるかを議論しないとね。

ということで,例えば,僕自身がMOOCsを使って授業をするとしたら,一つの解答は次のようなものだ。
  1. 授業前に予習として,僕自身のビデオ授業を見ることを学生に課す。
  2. 90分の生の授業では,演習やディスカッション,少し高度な内容のレクチャーを行なう。
  3. 復習として関係するオンライン講義を見ることを学生に推奨する。
これなら今以上のクオリティのものを提供できるし,今,半期15回でカバーしきれない内容の授業も展開できる。学生の理解も深くなるに違いない。近年高専で導入されている学修単位(注)にも効果的に導入できるだろう。ちなみに,1. は僕自身のビデオではなく,他人のビデオを見るのでは,あんまり意味はない。自分の授業のシラバスにあった教科書が世の中にほとんど存在しないのと同じで,自分の授業の予習になり得るビデオ素材としてはたぶん自分のものを使うしかないのよね。一方,他人のものは,理解を定着させるために復習に使えばいい。これなら,MOOCsを利用する意味が見いだせる。先の音楽の例になぞらえるとこんな感じになる。
  1. あるミュージシャンのCDやDVDを視聴
  2. ライブを観て生の演奏を体感
  3. 他の音源や他のミュージシャンの演奏を聴いてみる
こうすることで,その音楽をもっと好きになるだろうし,理解も深まるでしょう。こういうことは音楽ファンなら普通に実践していることだったりするんじゃないかな?だったら,それを学校にも導入しない手はないんじゃないだろうか?

というわけで,現時点の僕の一つの答えとしては,MOOCsで提供されるコンテンツのクオリティは保証しないし,生の授業には及ばないと思うけれども,オンラインコンテンツを利用して生の授業のクオリティを高めたり,拡張することは有意義,というところだ。

この考えに同調してくれる同業者は少なくないと思うし,そうあってほしいと思うが…どうなんだろ。ってか,そうでないとダメなんじゃないかな?


(注) 高専の授業は50分を1単位時間として1回の授業は2単位時間,15回の30単位時間を履修することで学生は1単位を修得することができる。大学は1時間を60分として45時間で1単位。これに対応させるため,高専でも自学自習を含めた45時間で1単位と見なすものを学修単位と呼ぶ。

2013年12月22日日曜日

はじめての僕デス

昨日は,日本地ビール協会ビアテイスターセミナーで講師をさせていただきました。
初登板。デビュー戦というわけでした。


自分がこのセミナーを受講していた頃は講師をするなんてことは考えもしなかったですけどね。
まわるまわるよ,時代はまわりましたね。

10時半から,昼休憩1時間半をはさんで,講習会が終わったのが18時(その後,受講者の方々は19時まで認定試験)。午前午後合わせて正味6時間の長丁場。
一応,本業でも(どっちが本業かってツッコミはなし!)授業はやっているわけだけれども,一日6時間しゃべりっぱ,ってのはなかなかない。
さすがに終わったら,喉はからっからでくたびれていましたね。

セミナーで僕が口から話したことは,協会のセミナーとして公に受講者に対して伝える情報になるわけで,いい加減なことは口にできない。
だから,基本,僕の先生でもある田村先生がこれまでのセミナーで話されたことの受け売り以上にはならないわけです。
スライドも受け継いだものをそのまま使っているし,もちろん勝手なこともできないので,ふだん学校でやっている授業とはちょっと雰囲気が違う。
一応,自分なりのアドリブもほんのちょっとははさんだりしたけれども,できることなら,もう少し自分なりのみたいなものをだせればなぁ,という思いも残ったりしました。

受講生は20名くらい。彼らにはどう見えたのかなぁ?
やっぱりちょっと気になるよね。

長丁場だし,それなりの準備はしていきました。で,準備していったことについては,それなりにうまくできたと思うんだけれども,やっぱり難しいのは質問対応
どんな質問がくるかわからないし,すべての質問にとっさに答えるのはかなり困難。
テキトーに答えて嘘を伝えてしまうわけにもいかないので,ここはホントに難しいですね。
自分の足りないところを改めて認識しましたよ。

てか,これって,ウチの学生たちに研究発表させるときにいつも言ってることかもね。
ま,言うたら,同じような立場に置かれてたわけだね。
というわけで,学生諸君よ,質問対応は重要だよ。ホントに。

何とか無事に終えることができて,ホッとはしているけれども,
準備したことのうち,これは言い忘れたなぁ,とか,ここはもっとうまくやれたかなぁ,とか反省点はいろいろ残りました。
次はもっと精度を上げたいし,できれば,自分なりのを出したり,オリジナルの小噺なんかも交えながらできればいいかなぁ,なんてことを思ったりしています。

次があれば…ですけど…てか,次はあるみたいなんですけどね。
とは言え,初登板で6時間全部任されたといえども,まだまだ見習い期間中
これって究極のOJTですねぇ。

受講してくださった方々が,楽しくビールについて,官能評価について学んでくれたのであればいいなぁ,と思っています。

いやいや,精進,精進…