2014年7月26日土曜日

祝成人


一昨日,7月24日は,日本地ビール協会(クラフトビアアソシエーション)の設立20周年記念日だった。協会が設立されたのは1994年の7月24日。この年の4月に酒税法が改正され,ビールの醸造免許を取得するための年間製造量がそれまでの2000kLから60kLに緩和されたことで少量生産のビール醸造が可能になった。これがいわゆる「地ビール解禁」。その数ヶ月後に地ビール協会が産声を上げることになる。

20年が長いのか,短いのかは,正直,よくわからない。
けれども考えてみたら,協会が主催するビアフェスに自分が最初に客として参加したのは,2001年なので,協会が誕生して7年後くらい。

そうなんだよな。

10年前は僕も単なる客だった。
5年前は一介のボランティアだった。

今もボランティアをさせてもらっていることに変わりはないけれど,最近は,コンペでジャッジをしたり,どうしたことか,セミナーの講師などというものまでやらせていただいている。

そういう意味では,この10年は変化が激しく,すごく早く過ぎ去ったようにも思う。

けれども,僕がビアフェスと出会った2001年から現在までを人間になぞらえると,小学校入学から成人まで,ってことになる。そう思えば,それなりに長い。

まぁ,おそらく,これまでよりもこれからの方が長いと思うし,今後,自分自身がどうクラフトビールと関わっていくのかを想像すると,楽しみなような,少し恐ろしげな感じもしないこともない。

それでも,少なくとも,ビールを通して知り合った人のつながりは今では貴重だなぁと思うし,それはこれからも大事にしたい。その意味では,楽しみの方が圧倒的に強いかな?

さて,それで,今日はと言えば,ビアジャッジの勉強会というのをやってきた。

閉店してしまった洗足のパンゲアさんで行なわれていた勉強会には,時々参加していたけれども,パンゲアなき今,やっぱりジャッジとして官能評価をするに当たり,自分の物差しが客観性を保てているかをチェックし,軌道修正するためにも,定期的にガチなジャッジングをする必要性をひしひしと感じている。

というわけで,成り行き上,発起人のような形になって,東京でのビアジャッジ勉強会復活のお手伝いをしてきたというわけ。場所は,神楽坂のラ・カシェットさん。開店前の時間を利用させていただきました。ありがとうございました。


今日,テイスティングしたのは8銘柄。まずは4つの異なるビアスタイルについてそれぞれ1銘柄をテイスティングし,各参加者がコメントをして,互いの評価を比較した。テイスティングしたビアスタイルは

  • デュッセルドルフスタイル・アルトビール
  • アメリカンスタイル・ペールエール
  • ロブスト・ポーター
  • 南ドイツスタイル・ヘーフェヴァイツェン

の4スタイル。ちなみに最後のヘーフェヴァイツェンは全員英語での議論を行なった。
(実際のコンペは国内でも公用語が英語なので,英語での表現力は重要。)

その後で,1つの同じビアスタイルについて4銘柄をテイスティングし,金・銀・銅賞を決めるという実際のジャッジングを模したセッションを行なった。採用したビアスタイルは,ある意味,王道。ジャーマンスタイル・ピルスナー。ただ,一応トラップとして,1銘柄だけスタイル外れを混ぜておいた。つまりジャーマン・ピルスナーは3銘柄。1つはミュンヒナースタイル・ヘレス。この辺のスタイルとか銘柄の選定は,なんだか本業で試験問題を考えているみたいでちょっと楽しかったりする。

ちなみに,勉強会で使用したプラカップやジャッジシートは,協会のコンペで使うものと同じものを協会のご好意で使わせていただきました。ありがとうございました。

ジャッジングの結果はここでは書かないけれども,久々の勉強会だったにしては,参加した5名の評価があまりぶれておらず,それなりに安定していたのは良かった。やっぱり定期的に続けたいなぁ,という思いが強くなった。

今後は,こんなにビールイベントの繁忙期でなければ,ブルワーさんにもぜひ参加してほしいと思うし,今回試したような英語のセッションは,やっぱりネイティブスピーカーに参加してほしい。この辺は関係者を通じて今後要相談。

それと,今回は5名中4名がジャッジ資格保持者だったけれども,今度は,ビールのテイスティングに興味がある方まで間口を広げたエントリークラスの勉強会も時々やってみたい。クラフトビールの裾野も広がるし。初級クラスと上級クラスを交互に定期的にやれるようになると面白いなぁ,と今は思っている。

というわけで,次の日程は未定だけれども,また近いうちやります。

また告知します。

興味のある方,今回,都合がつかず参加できなかった方,次はぜひ!

お待ちしています。

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