2012年11月9日金曜日

収穫

昨日から東北に出張に来ている。
昨日は,岩手県の矢巾町役場を訪問し,企画財政課の方と面談。

 矢巾町役場

一方,今日の午前は仙台市役所を訪問し,情報政策部の方と面談した。

メインの目的は今日の午後に行われた東北大学の仙台フォーラムに出席すること。

フォーラムはともかく,役所めぐりについては,「何で?」って思われる方もいるだろう。

しかし,この 3 つ,今の僕の研究テーマと深く関係しているのだ。

今年から 3 年間採択になった科研費のテーマが,実は防災関係の内容だったりする。
(研究課題名など知りたい方はこちらを参照のこと。)

で,研究を進めるにあたって,被災地の様子を見てこられた方や,
自治体で防災や減災の施策に携わっている方の意見を聞きに来たというわけ。

僕らは,実際に震災のひどい状況を身をもって知らないし,
(僕に至っては昨年の震災の時,日本にすらいなかった…)
机の上で紙と鉛筆を使ってアイディアを練っていても,
独り善がりの研究になってしまう恐れがある。
だからこそ,現場の方の意見を拝聴したかったわけだ。
ただ,先方は,こちらの技術的なことや専門的な内容については
よくわからない可能性が高いから,短時間でそのエッセンスを
必要十分に伝えて,有益な情報交換をする必要がある。

これって言うほど容易なことじゃないんだが,
結果,今回はそれなりにうまく行ったんじゃないかと個人的には思っている。
こちらが何をしたいかは理解していただけたし,
先方からもいくつかの非常に建設的なご意見をいただくことができた。
詳しいことは書けないけれども,これまで思ってもみなかったような方向に
研究を発展させることができそうなヒントもつかむことができた。

そもそもの僕らの研究テーマの主目的は,災害時に,
いかに迅速かつ正確に災害の情報を伝えて,情報格差を軽減するか,
というところにあった。
一方,現場の方からの意見としては,たとえば,

一方的に情報を伝えるだけではなく,その情報が伝わったことが
役所側にフィードバックされて初めて,住民の安否が確認できる

とか

災害発生時だけではなく,発生後,避難所でも有効活用する技術になれば

とかいう話があり,これは本当に参考になった。
確かに言われてみればその通りなんだが,
僕らの当初の研究計画には欠けていた部分だったりする。

短時間だったけれど,自分たちのやっていることに何が欠けているのかが把握でき,
かつ,今後進めていく上での重要な足がかりを得られたという意味で,
今回の訪問は有意義だったと思っている。

また,午後に行われたフォーラムでも,今後のヒントになるであろう話を聞くことができた。

ということで,いろいろ忙しい中,ここまで来た甲斐があった。収穫,収穫…

というわけで,ひとり祝杯


写真は昨晩いただいた,盛岡はベアレンのアップルサイダー
無濾過で度数は 6%。地元岩手産のリンゴをたっぷり使用した逸品。
こちらでも収穫 (^^v

東北は酒も食べ物も旨くていいよね…
(と全国いろんなところで言っているような気がするけど…)


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