今日から出張で札幌に来ている。
メインの目的は9/24〜28に開催される国際会議 「IWSDA'17」と,これに続いて10/1に旭川で行なわれる「有限体理論とその擬似乱数系列生成への応用ワークショップ」のため。どちらも僕が実行委員長だったりする。
今日は移動だけだったのだが,夕方からある用ができたので行って来た。
札幌にあるミニシアター「シアターキノ」。
僕はここの市民株主になっているのだけれど,その株主総会に出席して来た。
今から20年ほど前,ちょうど僕が学位を取って東京に移住するくらいのタイミングで,色々な理由があってシアターキノは市民株主を募集した。
それ以前から,僕はここでたくさんの映画を見て来たし,代表の中島洋さんらと一緒に映画祭の運営をお手伝いさせていただいたりしていた。その頃からのご縁。
株主になってすぐに東京に移住したので,株主総会にこれまで出席することはできず,今回が初参戦。お会いする方もほとんどが初めての方ばかり。ひょっとしたら知らなかっただけで,どこかでお会いしていたかもしれないのだけれど。
こういうミニシアターの経営状況というのはなかなか大変なのだけれども,昨年は驚くようなヒット作があったりしたし,動員も少しずつ上向きだそうで,喜ばしいことだと思う。
最近は映画のオンデマンド配信なんかも増えて来たので,映画館で映画を見る機会が減っているんじゃないかとかいう懸念もあるようだけれど,この手のミニシアターは実はそういったトレンドの直撃を受けているわけではなさそうだ。
本当のところはよくわからないけれど,一映画ファンとして考えるには,二つ理由が思い浮かぶ。
その一。例えばNetflixみたいな配信サービスはまさにコンテンツビジネスなんだと思う。特定の作品を見たいのでそれを選んでその作品に金を払う。ところがミニシアターや映画祭なんかで映画を見る場合は,そこに行くことが第一の目的で,今,この劇場ではこれをやっているからこれを見ようとか,映画祭のプログラムを見てこれが面白そうだから見てみようとか,そういう風に考える人は少なくないんだろうと思うのだ。もちろん映画館だってコンテンツビジネスなわけだが,ミニシアターなんかの場合,番組構成にその劇場の個性が出たりもするので,作品の個性に劇場の個性が加わるわけだ。AmazonやNetflixといった動画配信メディア自体にはそういう際立った個性はないし,だからこそ物理的にその劇場に足を運ぶことが重要なケースは多いんじゃないかな?
その二。小さな劇場の場合,劇場とファンとの距離が短い。定期的に会報が送られて来たりするし,劇場がそのようなコミュニケーションに力を注いでいることもあって,人を惹きつける。それに,監督や俳優などをゲストに呼んだトークショーなども行われるけれど,小屋が小さい分,こんな時でもファンとの距離が近い。劇場はますます,そういう取り組みに力を入れる。大きな劇場でもゲストを呼んだイベントは行なわれるけれど,それとはやっぱり距離感が違う。
シネコンや動画配信との違いはわずかなようだけれど,このわずかな違いが重要で,映画マーケット全体のうねりの中にあっても,着実に劇場のファンを集められている理由なんじゃないかと感じている。
僕は札幌を離れているので,決して訪れて映画を見る機会は多くないのだけれど,時々送られてくる便りを見ては,あぁ,今はこんな作品を上映しているんだなぁ,とか,こんな人が劇場を訪れているんだなぁ,とか感じる。実際に劇場を訪れて映画を見ていなくても,距離が遠いという印象はあまりない。
でも,やっぱり観に来なくちゃな。今回はなかなか時間が取れなそうだけれど,次は是非。
短い時間ではあったけれど,洋さん,ひろみさん,ありがとうございました。
メインの目的は9/24〜28に開催される国際会議 「IWSDA'17」と,これに続いて10/1に旭川で行なわれる「有限体理論とその擬似乱数系列生成への応用ワークショップ」のため。どちらも僕が実行委員長だったりする。
今日は移動だけだったのだが,夕方からある用ができたので行って来た。
札幌にあるミニシアター「シアターキノ」。
僕はここの市民株主になっているのだけれど,その株主総会に出席して来た。
今から20年ほど前,ちょうど僕が学位を取って東京に移住するくらいのタイミングで,色々な理由があってシアターキノは市民株主を募集した。
それ以前から,僕はここでたくさんの映画を見て来たし,代表の中島洋さんらと一緒に映画祭の運営をお手伝いさせていただいたりしていた。その頃からのご縁。
株主になってすぐに東京に移住したので,株主総会にこれまで出席することはできず,今回が初参戦。お会いする方もほとんどが初めての方ばかり。ひょっとしたら知らなかっただけで,どこかでお会いしていたかもしれないのだけれど。
こういうミニシアターの経営状況というのはなかなか大変なのだけれども,昨年は驚くようなヒット作があったりしたし,動員も少しずつ上向きだそうで,喜ばしいことだと思う。
最近は映画のオンデマンド配信なんかも増えて来たので,映画館で映画を見る機会が減っているんじゃないかとかいう懸念もあるようだけれど,この手のミニシアターは実はそういったトレンドの直撃を受けているわけではなさそうだ。
本当のところはよくわからないけれど,一映画ファンとして考えるには,二つ理由が思い浮かぶ。
その一。例えばNetflixみたいな配信サービスはまさにコンテンツビジネスなんだと思う。特定の作品を見たいのでそれを選んでその作品に金を払う。ところがミニシアターや映画祭なんかで映画を見る場合は,そこに行くことが第一の目的で,今,この劇場ではこれをやっているからこれを見ようとか,映画祭のプログラムを見てこれが面白そうだから見てみようとか,そういう風に考える人は少なくないんだろうと思うのだ。もちろん映画館だってコンテンツビジネスなわけだが,ミニシアターなんかの場合,番組構成にその劇場の個性が出たりもするので,作品の個性に劇場の個性が加わるわけだ。AmazonやNetflixといった動画配信メディア自体にはそういう際立った個性はないし,だからこそ物理的にその劇場に足を運ぶことが重要なケースは多いんじゃないかな?
その二。小さな劇場の場合,劇場とファンとの距離が短い。定期的に会報が送られて来たりするし,劇場がそのようなコミュニケーションに力を注いでいることもあって,人を惹きつける。それに,監督や俳優などをゲストに呼んだトークショーなども行われるけれど,小屋が小さい分,こんな時でもファンとの距離が近い。劇場はますます,そういう取り組みに力を入れる。大きな劇場でもゲストを呼んだイベントは行なわれるけれど,それとはやっぱり距離感が違う。
シネコンや動画配信との違いはわずかなようだけれど,このわずかな違いが重要で,映画マーケット全体のうねりの中にあっても,着実に劇場のファンを集められている理由なんじゃないかと感じている。
僕は札幌を離れているので,決して訪れて映画を見る機会は多くないのだけれど,時々送られてくる便りを見ては,あぁ,今はこんな作品を上映しているんだなぁ,とか,こんな人が劇場を訪れているんだなぁ,とか感じる。実際に劇場を訪れて映画を見ていなくても,距離が遠いという印象はあまりない。
でも,やっぱり観に来なくちゃな。今回はなかなか時間が取れなそうだけれど,次は是非。
短い時間ではあったけれど,洋さん,ひろみさん,ありがとうございました。
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